ウレタン噴火実験

http://uretan-eruption.blogspot.jp/2017/10/

多摩地形めぐり(千葉達朗)

はじめに 東京都と神奈川県境に位置する多摩丘陵は、北東の多摩川を挟んで武蔵野台地と接し、南西の境川を挟んで相模原台地と接している。多摩丘陵の中央部には鶴見川の流域がすっぽり入り、多くの支流に分岐し、その先に谷戸が形成されている。昭和40年代か…

赤色立体地図ことはじめ

1.はじめに 赤色立体地図は、これまでにない独創的な地形表現手法である。ここでは、どのようにして生まれたのかについて紹介したい。 赤色立体地図を発明したきっかけは、2002年の富士山の青木ヶ原樹海の調査であった。国土交通省富士砂防事務所からの受託…

2017年5月に開催された日本火山学会総会で 日本火山学会普及啓発賞をいただいた。 受賞対象は「赤色立体地図による火山特有の地形の表現の確立と、それを用いた火山活動理解への貢献」 ついては、秋の熊本大会で講演をせよということで予稿原稿

「赤色立体地図」のラボサイト開設

GISソフトの世界では最も有名な ARC-GISのオンラインのページに 赤色立体地図の画像を紹介する 英語サイトができました 日本語も併記されているので、 わかると思います徐々に紹介しようと、のんびり構えていたら いきなり インプレスに紹介記事が それをう…

首都圏の地形地質の特徴

1.はじめに 日本の首都には約3700万人もの住民がおり,実質的に世界最大の都市です.しかし,自然災害も多く,地震,火山噴火,台風,洪水,高潮などの影響を受ける可能性があります.さらに,都市構造が脆弱であるにもかかわらず,経済的に価値のあるものが…

レーザ計測による地震地震断層の研究

1.はじめに 平成28年(2016年)熊本地震では、4月14日(前震と呼ぶ)と4月16日(本震と呼ぶ)の2回、最大震度7(M 6.5、M 7.3)の地震が続けて発生し、その後もM5〜6クラスの地震活動が継続している。また,16日の本震に伴い,阿蘇市から御船町にかけて断続…

ビーチロック について整理中

田中好國(1995);ビーチロックの研究小史、地理科学、vol.50,no.1,p.45http://www.eonet.ne.jp/~tnk1998/b.r.html田中先生によるまとめ 1 ビーチロックとは サンゴ礁の発達する海浜の潮間帯に多く見られ、その海浜堆積物が主に炭酸カルシウムによるセメント…

赤色立体地図でみる関東地方の地形

はじめに 赤色立体地図は2002年にレーザ計測の結果を表現するために開発した 富士山の青木ヶ原樹海は青木ケ原溶岩の上に植物が生育したもので 溶岩表面の微地形は複雑な凹凸に富んでいる。 このような複雑な地形を現地調査な可能な縮尺でも見やすく表現する…

弾道を描く噴出物の力学と防災

はじめに 2014 年御嶽山噴火では,山頂付近に新たに生じた火口列で水蒸気噴火が発生し,頂上付近にいた登山者に多数の犠牲者を生じた.被害の原因は火口から弾道を描いて到達した噴出物と,噴煙柱崩壊による火砕流によるものと思われる. 御嶽山では,2014 年噴火…

日本画像学会 依頼原稿

全く新しい形の表現手法「赤色立体地図」とその発展 千葉 達朗※The new visualization method Red Relief Image Map and its aplication Tatsuro CHIBA※ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ※アジア航測株式会社 総合研究所 〒215-0004 川崎市麻生区…

画像学会

赤色立体地図−複雑な形状を可視化する手法アジア航測株式会社総合研究所 千葉達朗 1.はじめに わたしは、宮城県の石巻市で生まれ育ち、1975年春、日本大学文理学部の応用地学科に入学しました。中学時代から等高線が大好きで、大学1年生のときに集めた2万…

−赤色立体地図− 地形・地質調査のための地図表現法

アジア航測株式会社総合研究所 千葉達朗 1.はじめに 赤色立体地図は、2002年に富士山の青木ヶ原溶岩流の調査の際に、わたしが発明した地形表現法です。ここではその技術的背景を紹介します。プロローグ 大学入学の頃わたしは、1975年春、日本大学文理学部…

慶良間諸島の地形

地形地質これまでの知見では 保存すべき重要な景観資源 として「完新世サンゴ礁原」があげられていた津波堆積物慶良間諸島の高度10mから50mにかけての高度では 厚さ10〜30cmの灰白色砂層が、斜面と平行に覆うように分布して地点を 多数確認できる。 一般的に…

Profile

Mr. Chiba is director of Researh Institute at Asia Air Survey Co., Ltd.,and part-time Lecturer of Nihon Univ.His specialized field is volcanology and geology,main task is the making volcanic hazard maps.He have invented the technique calle…

赤色立体地図の防災利用

日本でのLiDARと赤色立体地図を使用した、地形判読や防災対策を紹介する。 日本は自然災害が多い。島孤海溝系に位置するため火山や地震が多く、モンスーン地域のために台風も多く襲来する。また、山地が多いため、平地や海岸沿いに人口が集中し、都市が発達…

山体崩壊

山体崩壊(さんたいほうかい)は、sector collapse の訳である 火山体の一部が大規模に崩壊する現象である。 火山の噴火や地震動あるいは大雨などが引き金になって発生する火山は同一の火口噴火を繰り返した結果積み上げられた円錐形をなすことが多く、 おお…

火山ガス

1.4.5 火山ガス 火山ガスは、地下のマグマに溶けている揮発性成分が減圧によって分離し放出されたものである。圧力の低下割合が大きいと噴火に至るが、小さければ噴火を伴わない火山ガス放出がおきる。日本には110の活火山があるが、そのうち少なくとも54火…

火山性地殻変動

1.4.7 地殻変動 火山活動に伴い、地表面に断層変位が生じたり、局地的な隆起や沈降を生ずることがある。これを「火山性地殻変動」とよぶ。一般的に、地殻変動はもっと長期的な広域的なものに使う用語であるが、火山活動に伴って生じた変形に対しても使用する…

2.雁ノ穴火口

このページは、一般社団法人全国地質調査業協会連合会「地質と調査」の原稿作成用に整理したものです。最終印刷版のpdfは ここ「2014年(特定テーマ富士山)」でみられます はじめに 富士吉田市の南東側、東富士五湖道路の少し南に「雁ノ穴」という名所があ…

1.鳴沢村ジラゴンノ

1.ジラゴンノ運動場脇の青木ヶ原溶岩の断面 富士山の青木ヶ原溶岩を使った溶岩プレートは、焼肉用に最適です。大きいわりに気泡が小さく、おいしく焼けるのだとか。近年は、青木ヶ原溶岩の採取は禁止され、砕石場はすべて閉鎖されています。残っている溶岩…

雲仙普賢岳

1.2雲仙普賢岳 1.2.1. 概要 (1) 有史の噴火災害 雲仙火山は,島原半島の主部を占める活火山で,多くの溶岩ドーム群からなる複成複式火山である.有史以降,1663年,1792年,1990〜1995年の3回の噴火があるが,いずれも主峰の普賢岳からの噴火であった.1…

宮地直道さん

日本大学文理学部の宮地さんが亡くなってからもう2年半になる。1年半前に、追悼文を依頼されたのだが、途中であきらめてしまった。気持ちの整理がうまくつかなかった。 宮地直道さんは、愛知県日進町で医者の一人息子として、1957年3月にお生まれになりまし…

溶岩流のまとめ

1.4.4 溶岩流 マグマが地上を液体として流れた場合、溶岩がながれたといい、それが冷却固化したものを溶岩流と言う。 マグマの融点は高く、液体にするためには、高温が必要である。固体から液体となる温度-圧力条件ははSiO2成分の割合と揮発成分の割合で変わ…

1.4 火山災害(25ページ)

建設計画と地形・地質 地形地質の見方 原稿作成のための整理図はモノクロになる 1.4.0 火山災害とは 火山噴火 火山噴火は、火山の地下数キロにあるマグマだまりからマグマが地上に移動する現象である。火口から地上にもたらされるものは、その物性によってさ…

日本第四紀学会賞受賞記念講演会

第四紀通信 原稿(案)印刷されました2014年2月2日、日本大学文理学部3号館において、日本第四紀学会賞受賞者講演会が行われた。講演者は、岩田修二先生(首都大学東京名誉教授)、陶野郁雄先生(山形大学名誉教授)であった。「土の四方山話、理学・工学…

赤色立体地図とその応用

測量「地図表現とその周辺」最終校正中 ことはじめ 2002年の夏、青木ヶ原樹海の調査の直前、わたしは、レーザ計測部門から届いた、1m等高線図の束(1/5000で50枚以上)を前に、途方に暮れていた。数日間の判読作業の結果、樹海の地形は想像していた以上に複…

タイムマシンはもうできている

あなたはまだ気が付いていないかもしれないけれど 東北新幹線は実はタイムマシンなんだタイムマシンに乗って石巻にいってみてごらん そこでみえるのは未来の姿 あなたの町が津波に襲われた後の姿を 見ることができるあれは 遠い北の町で 数年前に起こった 過…

月の地形表現手法としての赤色立体地図

国土地理院|月の赤色立体地図 http://gisstar.gsi.go.jp/selene/ その反響 http://www.kotaku.jp/2013/12/3d_map_moon.html ギズモードの記事 http://www.gizmodo.jp/2013/12/post_13648.html まいなびニュース http://news.mynavi.jp/news/2013/12/13/197/…

伊豆大島における災害史と自然

土木学会・地盤工学会・日本応用地質学会・日本地すべり学会 平成25年10月台風26号による伊豆大島豪雨災害緊急調査団報告会 平成26年1月23日(木)地盤工学会 大会議室 1月27日修正pdfへのリンク PPT書き起こし はじめに 伊豆大島は島の中央部に直径 kmのカ…